AIができることと、できないこと

AIに体づくりを任せきれない理由

最近、Yahoo!ニュースでこんな記事を見かけました。

AIに東京大学や京都大学の入試問題を解かせたところ、
合格者の最高点を上回る結果が出た、という内容です。

数学は満点、英語も高得点。
一方で、世界史の論述はあまり点が取れなかったそうです。

この話を見て、「すごいな」と思う反面、
やっぱりAIには得意なことと、そうじゃないことがあるんだなと感じました。

AIの進化って本当にすごいですよね。

文章を書いたり、情報をまとめたり、
一般的に正しいとされる答えを出すことはとても得意です。

トレーニングで言えば、
おすすめのメニューやストレッチ、姿勢改善の方法など、
それっぽく整理された情報はすぐに出てきます。

でも実際の現場で感じるのは、
体はそんなに単純じゃない、ということです。

同じ「肩こり」でも、体の中で起きていることは一つではありません。

呼吸が浅くなること。
背骨や肋骨の動きが硬くなること。
仕事中の姿勢。
日々のストレス。
首や肩まわりの力み。

そういったものが別々に存在しているというより、
お互いに影響し合いながら、今の体の状態を作っています。

だから「原因はここです」と一か所だけを見るのではなく、
全体のつながりを見ながら、その人に必要なことを考えていく必要があります。

さらに、よく言われる「良い姿勢」や
「左右差はない方がいい」という考え方も、
実際の現場では少し注意が必要だと感じています。

一見整っているように見えることが、
必ずしもその人にとっての最適とは限りません。

これまでの生活や使い方の中でできた、
その人なりのバランスがあることも少なくありません。

無理に左右差をなくそうとしたり、
理想とされる形に当てはめようとすると、
かえって動きづらくなったり、不調につながることもあります。

だからこそ大切なのは、何が何でも一般的な
「正解に合わせること」ではなく、
その人の体の状態や動き方を見ながら、
どこを整えるべきか、どこはそのままでいいのかを見極めることだと思っています。

こういった判断も、その場で体を見て、動きを感じ取るからこそできることです。

生身の人間だからこそ使える、

「五感」をフル活用することが必要なんですね。

ですから
AIにそのまま任せられるものではないと感じています。

トレーニングも同じです。

同じメニューをやっても、
効き方も、感じ方も、変化の出方も、人によって全然違います。

さらに、その日の体調や疲労、気分によっても体の反応は変わります。

だからこそ私は、
実際に見て、触れて、動きを一緒に確認しながら、

「今この人に必要なことは何か」を
その場で組み立てていきます。

AIにはできないことがあります。

微妙な力みを感じ取ること。
呼吸の変化を見ること。
触れたときの反応を判断すること。
その場で調整すること。

こういった事が人間の五感を使った判断です。

だから私は、AIを否定したいわけではありません。

情報を整理したり、考えを言葉にするための道具としては、
とても役に立つと感じています。

ただ、「全部任せるものではない」というのが正直なところです。

体は、その人だけのものです。

これまでの生活や癖、仕事、年齢、体調、
すべてが重なって、今の状態があります。

だからこそ、
一人ひとりに合わせて、丁寧に見ていくことが必要です。

私自身、これからも勉強を続けながら、
現場での経験と、自分の感覚を大切にして、

お客様にとって無理のない形で、
安心して動ける体づくりをサポートしていきたいと思っています。

AIが広がっている今だからこそ、
人が見る価値、直接関わる価値は、これからもっと大きくなるはずです。

体のことは、体で向き合う。

そんなシンプルなことを、これからも大切にしていきたいと思います。

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