
「肩がつらいんです」
そう言われたら、肩を揉んでもらうことを想像する方が多いと思います。
でも、私のセッションでは、肩こりや首こりがある方でも、肩や首を強く揉んだりする事はありませんし、長く触れたりすることすら、ほとんどありません。
もちろん、肩や首の状態は確認します。
どのくらい動くのか。
どこに力が入りやすいのか。
左右で違いはあるのか。
そのうえで、肩や首から少し離れ、足の裏や身体の感覚からアプローチすることがあります。
すると、セッションのあとに、
「肩が楽になった」
「首が動かしやすい」
「腰まで軽くなった」
そんな声をいただくことがあります。
肩こりなのに、なぜ足の裏なのか。
ここには、身体の「感じる力」が関係しています。
少し想像してみてください。
もし、今立っている場所が、こんにゃくのようにグニャグニャしていたら。
足元が不安定で、いつバランスを崩すかわからない。そんな場所に立つと、私たちは無意識に身構えます。
足首だけではありません。
膝、股関節、体幹、そして首や肩まで。
「倒れないように」と、全身で力んで身体を安定させようとします。
私たちは、足の裏や皮膚、筋肉、関節から入る感覚、目から入る情報、耳の奥で感じる身体の傾きや動きなどを使いながら、
「今、自分の身体はどこにあるのか」
「どんな姿勢なのか」
「どう動けば安定するのか」
を感じ、無意識に身体を調整しています。
つまり、身体は「感じること」で、自分を支えているのです。
ところが、運動不足やストレスが続くと、身体を動かしたり、自分の身体を感じたりする機会が少なくなることがあります。
すると、身体の位置や動きを把握する情報も減り、脳の中にある「自分の身体のパーツがどこにあって、どう動いているのか」という身体の地図、いわゆるボディマップにも影響します。
だからこそ、肩こりや首こりの方にも、肩だけを見るのではなく、
足の裏で床を感じる。
関節や筋肉から身体の位置を感じる。
目線を動かす。
身体の傾きや動きを感じる。
そんなふうに、身体へさまざまな感覚を入れていきます。
それらを組み合わせながら、身体が今どこにあり、どう動いているのかを感じられるようにしていく。
すると、首や肩を直接ほぐしていなくても、身体の支え方や動き方が変わり、
「肩が楽になった」
「首が動かしやすくなった」
という変化につながることがあります。
もちろん、肩こりの原因がすべて足の裏にあるわけではありません。肩や首そのものにアプローチしたほうがいい場合もあります。
ただ、つらい場所だけを見ていると、身体全体のつながりを見落としてしまうことがあります。
肩こりを見ながら、足の裏を見る。
首の動きを見ながら、目や身体の感覚を見る。
そんなふうに視点を広げると、一見遠回りに見えるアプローチが、身体にとって必要なこともあるのです。
身体は、ひとつにつながっています。
だからこそ、身体って面白いなぁと、日々お客様の身体と向き合いながら感じています。
#ジム
#肩こり
#腰痛改善
#姿勢改善