私がピラティスの資格を持ちながら、ピラティススタジオと名乗らない理由

「先生、ピラティスの資格を持っているんですね」

そう言っていただくことがあります。

私がピラティスのライセンスを取得したのは13年前のことです。

現在もセッションの中で、その考え方や動きを取り入れています。

それでもnovýは「ピラティススタジオ」とは名乗っていません。

その理由は、私が目指しているのが「ピラティスをすること」そのものではなく、お客様が日常生活の中で自分の身体をしっかり使えるようになることだからです。

私が大切にしているのは、「一生立って歩ける身体づくり」です。

ピラティスは、優れたメソッドです。

その歴史をたどると、第一次世界大戦中にジョセフ・ピラティスが負傷者や病人の身体機能の回復を目的として運動指導を行う中で、その基礎が築かれました。

つまり、もともとは、けがをした人や体が弱っている人が、少しずつ体を動かして元気を取り戻すために考えられたものなんですね

ベッドのスプリングを利用した器具の発想は、現在のピラティスマシンにも受け継がれています。

そのため、寝た姿勢や座った姿勢など、体に負担が少ない状態で、どちらかと言うと、ゆっくり丁寧に体を動かすことが特徴です。

自分の体の動きをしっかり感じること。

思った通りに体を動かすこと。

背骨を一つひとつ動かすこと。

お腹まわりをうまく使うこと。

こういったことは、身体を思い通りに動かすために、とても大切な要素です。

だから私は、ピラティスは「体を整える」「体の感覚を取り戻す」という意味で、とても良い方法だと考えています。

ただ、私たちの生活は常に「立つ・歩く・動く」の連続です。

寝たまま生活することも、足を浮かせたまま移動することもありません。

立つ、歩く、しゃがむ、階段を上る、荷物を持つ。

私たちは毎日、足の裏で地面を感じながら生活しています。

だから私は、姿勢を立て直し、整えた体を「日常でちゃんと使える体」にしていくことを大切にしています。

例えば、ピラティスで体の感覚を整えたあとには、

・足の裏で地面を感じながらバランスを取る練習
・しゃがむ動きで、地面を押す力を身につける
・片足で体を支えながら、脚とお尻のつながりを良くする練習
・重りを使って、体を支える力や守る力を育てるトレーニング

といった、立った姿勢での動きにつなげていきます。

体は、整えるだけではなく、実際の生活で使えることが大切だからです。

そして私は、「ピラティスの形」にこだわっているわけではありません。

大切なのは「これはピラティスかどうか」ではなく、「この方の体に今必要かどうか」です。

体の感覚を良くすることや、思った通りに動かせるようにすることは、ピラティスだけでできるものではありません。

四つ這いで手足をコントロールする動き。

足の裏の感覚を高める練習。

不安定な状態でバランスを取るトレーニング。

重りを使って全身を連動させる動き。

目的に合わせて、いろいろな方法を使うことができます。

ピラティスは、私にとってとても大切な学びであり、今の指導の土台にもなっています。

でもnovýで提供したいのは、「ピラティスをする時間」ではありません。

お客様が痛みなく立ち、歩き、好きなことを長く楽しめる体になることです。

そのために必要であれば、ピラティスも、筋力トレーニングも、バランスの練習も組み合わせます。

方法ではなく、目的を見る。
大切なのは「何をするか」ではなく、「その方が何をできるようになりたいのか」です。

その方に本当に必要なものを選ぶ。

だから私は、「ピラティススタジオ」ではなく、「パーソナルスタジオ」として活動しています。

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